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換気口・給気口の掃除方法を解説!フィルターや壁についた汚れの落とし方
その他(屋内)
公開日
2022.05.26
更新日
2024.07.18
住宅の換気をスムーズに行うためには、換気口や給気口が欠かせません。
換気口・給気口は、外の外気を室内に取り入れる部分なので、時間が経過すると汚れが付着します。スムーズかつ正常に換気するためには、換気口や給気口を常に清潔な状態にしておくことが大切です。
本記事では、換気口や給気口の掃除方法について解説します。フィルターや壁に付着した汚れの落とし方などを中心に、具体的な掃除方法を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
換気口・給気口の役割とは
日本では、2003年に改正された建築基準法によって、24時間換気する機能を住宅に整備するよう義務付けられています。
とくに気密性が高く設計されているアパートやマンションは、換気がしにくい構造です。この問題を解消するべく、多くの住宅には24時間換気が行えるように、換気口および給気口が備わっています。
24時間換気を行うためには、換気口や給気口の存在が重要です。
まず、換気口あるいは給気口が新鮮な外気を室内へと取り込みます。取り入れられた空気は、浴室などに備わっているファンによって外へと出ていきます。このように、室内の空気は外気と循環しているのです。
多くの場合、住宅内の扉は、床よりも少し高さに底辺がくるようになっています。これは、換気口や給気口が備わってない部屋も換気しやすくするためです。
なお、基準を満たした一軒家などは、このような換気システムを取り入れる必要がないとされています。このほか、建ててから5年経過した建築物はホルムアルデヒドや揮発性有機化合物による影響が少ないことから、換気システムの設置は義務付けられていません。
換気口や給気口を汚したままにしてはいけない理由
換気口や給気口を掃除しないままでいると、大きく分けて2つの問題点が発生します。
一つ目は、換気口や給気口のフィルターの目が詰まってしまうと、砂やホコリ、排気ガス、煙などがそのまま室内に入ってくるようになる点です。フィルターの目が詰まれば、外気に含まれる好ましくないものが室内にそのまま入ってきてしまい、換気口や給気口、およびその周辺が汚れて黒ずみます。
二つ目は、換気機能の低下です。換気口や給気口のフィルターが目詰まりすれば、外気をスムーズに取り込めなくなります。換気機能が低下すれば、湿度が高い状況が続くために、カビが発生しやすくなるといった問題に発展することもあるでしょう。このほか、家具や日用品が原因で発生するシックハウス症候群に繋がる恐れもあります。
こういった問題点があるため、換気口や給気口はできるだけ清潔な状態にしましょう。
換気口・給気口の取り外し方
換気口や給気口をスムーズに掃除するためには、内部のフィルターを取り外す必要があります。換気口や給気口にはさまざまなメーカー製のものがありますが、基本的に取り外し方はどれも同様です。
まずは、換気口または給気口の中心部を軽く押してください。すると、カバーの部分が手前側に浮き上がります。浮き上がったカバー部分を持ち、上方向に引っ張りましょう。
このほかにも、カバーをそのまま引っ張るだけでフィルターの取り外しができたり、パネル部分を回すことで外れたりなど、メーカーによって取り外し方が異なる場合があります。もし、メーカーごとに取り外し方が細かく決められているのであれば、取扱説明書に従いましょう。
換気口・給気口の掃除方法
換気口や給気口の掃除は、大きく分類すると本体、フィルター、周囲の壁の3つに分けられます。それぞれ見ていきましょう。
1. 本体の掃除方法
まずは、以下4点を用意してください。
- 雑巾あるいはタオル、布巾
- 割り箸
- キッチンペーパー
- 輪ゴム
まずは、割り箸とキッチンペーパー、輪ゴムで掃除に使う道具を自作しましょう。割り箸をキッチンペーパーで何周か巻き、輪ゴムで縛って固定します。続いて、前述の方法で換気口または給気口のフィルターを外してください。先ほど作成した器具を水で軽く濡らし、内部の汚れを拭き取っていきます。
カバーなど、フィルター以外のパーツは先に外しておき、雑巾やタオル、布巾などを用いてキレイに汚れを落としましょう。あとは、すべてのパーツを元に戻して掃除は完了です。
内部の汚れがひどい場合は、水に加えて中性洗剤を用いると効果的に掃除が行えます。また、掃除を行う際は換気口または給気口に付着しているホコリや砂が舞い上がるため、必ずマスクをつけましょう。
2. フィルターの掃除方法
換気口または給気口のフィルターは繊細な作りとなっているため、強引に取り扱うのは危険です。掃除は慎重に行いましょう。用意するのは、掃除機のみです。
まずは、先ほどの手順で換気口または給気口からフィルターを取り外します。続いて、フィルターに付着した砂やホコリを掃除機で吸い取っていきます。もし、水を流すだけでキレイになりそうなのであれば、掃除機は使わず、水を通すだけでもよいでしょう。
水を使う場合は、必ず陰干ししてフィルターが完全に乾くのを待ちましょう。これらの方法でもなかなかキレイにならないのであれば、そのフィルターは交換することをおすすめします。
3. 周囲の壁の掃除方法
換気口または給気口の周辺も、取り込んだ外気に含まれている砂やホコリによって黒く汚れてしまっている場合があります。こちらも合わせてキレイに掃除しましょう。
用意するのは、以下3点です。
- アルカリ性洗剤
- 歯ブラシ
- 雑巾またはタオル
換気口または給気口の周辺の汚れには酸性の性質を持っていることが多いため、アルカリ性洗剤が効果的に活躍してくれます。
まずは、雑巾またはタオルを乾いたままで汚れを叩いていきます。擦ると周囲に汚れが広がってしまうためです。しつこく黒ずんでしまった部分は、アルカリ性洗剤と歯ブラシで細かく掃除していきましょう。
広範囲の汚れに対しては、歯ブラシではなく雑巾またはタオルを使用します。同様に濡らしてからアルカリ性洗剤をつけて汚れを叩いていきましょう。一通り汚れを落としたら、乾いた雑巾やタオルを叩いて乾拭きします。
この方法は、周辺の壁紙が水や洗剤を使用しても問題ない場合に限ります。水や洗剤を使えない場合は、壁紙の材質に合わせて専用の洗剤などを用いるとよいでしょう。
換気口や給気口を掃除する頻度について
換気口や給気口は健康な生活を送るために重要となる箇所ですので、できるだけ清潔な状態を常に保ちたいところです。しかし、フィルターを外して道具も用意して頻繁に掃除を行うのは大変かもしれません。
換気口や給気口の掃除は、そこまで頻繁に行う必要はありません。頻度としては3ヵ月に1回くらいがおすすめです。これくらいの頻度で掃除できていれば、本体やフィルター、壁に汚れがしつこくこびりつくことはないでしょう。掃除自体は5~10分程度で行えるため、ぜひ1年に4回程度、忘れずにお手入れしてください。
換気口・給気口で知っておきたい防音・冷気・防虫対策
換気口や給気口を効果的に使うためには、清潔な状態をできるだけ保つことが大切です。しかし、外と直接繋がっていて外気を取り込むという都合上、どうしても汚れてしまうのは防げません。
また、そのほかにも直接外とつながっているために、防音や冬場の冷気、夏場の防虫、といった対策も気になってきます。掃除と併せてこれらについても確認しておきましょう。
1. 防音対策
換気口や給気口は外と直接つながっているため、外の音を取り込みやすく、また室内の音が外に出やすくなっています。塞いでしまうと換気口や給気口としての効果がなくなってしまうため、そのような手段は好ましくありません。
おすすめは、専門的に発売されている換気口や給気口用の防音フィルターです。スポンジ状になっており、換気口や給気口の内部に入れることで防音効果が期待できます。
一方で通常時よりも換気効果が下がってしまうのがネックです。窓を開けて意識的に換気をこまめに行うことも心がけましょう。
外から入ってくる砂やホコリは、本来であれば換気口や給気口内のフィルターがシャットアウトしてくれます。しかし、防音フィルターを使用することでそちら側にも汚れがつくようになります。何度も使いまわすのではなく、換気口や給気口の掃除と合わせて交換するようにしましょう。
2. 冷気対策
寒い季節、とくに夜になれば気温は極めて低くなりますので、換気口や給気口から入ってくる冷気が厳しく感じられるかもしれません。防音対策でも触れたように、完全に塞いでしまうと換気効果がなくなってしまうため、注意が必要です。
しかし、望ましい頻度や状況で換気できてさえいれば、換気口や給気口は常に全開にしておかなければならない訳ではありません。換気口・給気口をある程度閉めて調整するとよいでしょう。
3. 防虫対策
夏場など、虫が多く発生する季節では、換気口や給気口から侵入してくる場合があります。基本的に換気口や給気口のフィルターによって虫が入ってくることはありません。
しかし、フィルターの目が粗かったり、何らかの要因で外側のフィルターが外れていたり、そもそもフィルターがないタイプであったりなど、虫が入ってきてしまう原因は何点か考えられます。防虫用のフィルターに変えてみるなど、対策を講じましょう。
換気口・給気口を清潔にして健康的な生活を送りましょう
健康的な生活を送るためには、換気口や給気口のお手入れが欠かせません。汚れていると換気が不十分になったり、砂やホコリが侵入してしまったりする恐れがあります。
換気口・給気口の掃除の頻度は、3ヵ月に1回程度で構いません。掃除自体も10分ほどで終わります。しかし、掃除せずに放置したままだと掃除が大変になるため、注意しましょう。1年に4回程度、時期を決めて、忘れずにお手入れすることをおすすめします。
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