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追いだき配管の掃除方法を解説!

公開日

2023.04.05

更新日

2024.03.12

追い焚き配管

普段当たり前に使っている追いだき機能ですが、構造上、配管に汚れが溜まりやすい部分があります。

追いだき配管の構造や汚れの原因を知り、キレイに保ちましょう。本記事では、追いだき配管について解説し、家庭でもできる掃除方法をご紹介します。

追いだき配管の構造

浴槽のお湯を温める追いだき機能には、2つの構造があります。掃除方法や汚れやすさが異なるため、まずは、ご自宅のお風呂がどちらのタイプか知っておきましょう。

強制循環タイプの構造

近年主流になってきているのが強制循環タイプです。1つ穴タイプとも呼ばれており、浴槽の中に1つだけ配管につながる穴があります。

強制循環タイプの構造は、配管が内部で二股にわかれており、お湯を吸い込む役割と吐き出す役割を持っています。浴槽内のお湯を循環させる形で追いだきをするため、湯温のばらつきが少ないです。

また、強制循環タイプはポンプの力でお湯を吐き出します。そのため、お湯の勢いが強く、汚れが溜まりにくいです。

自然循環タイプの構造

自然循環タイプは、湯船の中に2つの穴があります。それぞれが別の配管につながっており、下の穴から冷めたお湯を吸い込み、上の穴から温まったお湯を吐き出します。

これは、水や冷たいお湯が底のほうに溜まりやすい性質を利用したものです。このことから自然循環と呼ばれています。

自然循環タイプではポンプを使わずに水を送り出すため、水流が弱く配管内に汚れが溜まりやすいです。また、追いだきをすると上側のお湯だけが熱くなることが多いです。

追いだき配管が汚れる原因

追いだき配管は、強制循環タイプでも自然循環タイプでも、お湯を吸い込み、吐き出すことで浴槽内のお湯を温めます。

吸い込む浴槽内のお湯には、水アカや皮脂汚れ、石鹸カスなどが含まれています。このお湯が繰り返し配管を通ることで、汚れが付着するのです。

そのため、追いだきを使う頻度が増える寒い季節や、入浴する人数が多い家庭のほうが追いだき配管が汚れやすくなります。

また、入浴剤も追いだき配管の汚れの原因になることがあります。メーカーによっては入浴剤の使用を不可としていることもあるため、必ず説明書で確認しましょう。

追いだき配管の掃除方法

追いだき配管の掃除方法

追いだき配管は、ご家庭でも掃除が可能です。特別な道具も必要ありません。また強制循環と自然循環では掃除方法が違います。それぞれの掃除方法を解説します。

強制循環タイプの掃除方法

強制循環タイプの掃除に必要な道具と手順をみていきましょう。

用意するもの

強制循環タイプの掃除で必要なものは以下のとおりです。

  • 強制循環タイプ専用の洗剤または過炭酸ナトリウム
  • ゴム手袋
  • スポンジ(フィルター掃除用)

掃除の手順

強制循環タイプの追いだき配管を掃除する際は、追いだき機能を使います。一般的な手順は以下のとおりです。

  1. 給水口の5cmほど上あたりまで水を溜める
  2. 溜めた水の中に洗剤か過炭酸ナトリウムを投入する
  3. 40度~50度の設定で追いだきをする
  4. 1時間ほど放置する
  5. 時間が経過したら5分ほど再び追いだきをする
  6. 排水してもう一度お湯を同程度まで溜める
  7. 再び5分ほど追いだきをする
  8. 排水をする
  9. フィルターを掃除して取り付ける

過酸化ナトリウムは水100Lに対し200g程度が適量です。専用の洗剤を使う場合は、商品ごとに定められた使用量を守りましょう。また、過炭酸ナトリウムは直接触れると肌荒れの原因になります。使用の際はゴム手袋を必ず着用しましょう。

キレイにするポイント

強制循環タイプの追いだき配管の掃除は、つけ置きが基本です。可能であれば最初に浴槽内に溜めるのはお湯ではなく水がおすすめです。追いだき時間が長くなるため、汚れが取れやすくなります。

また追いだきした後に放置する際には、お湯のほうがつけ置き効果が高いため、浴槽に蓋をしてできるだけ保温するようにしましょう。

掃除に使用する洗剤や過炭酸ナトリウムは、浴室内の汚れに効果的です。椅子や洗面器などを一緒につけておくと、ピカピカになります。
なお、溜める水は残り湯が使える場合もありますが、入浴剤が入っていないものに限ります。しかし、残り湯の使用が不可であることも多いため、使いたい場合は必ず説明書をご確認ください。

自然循環タイプの掃除方法

自然循環タイプの掃除に必要な道具と手順をみていきましょう。

用意するもの

自然循環タイプの掃除で必要なものは以下のとおりです。

  • 自然循環タイプ専用の洗剤または過炭酸ナトリウム
  • ゴム手袋
  • 50度~70度のお湯
  • タオル
  • 用意できる場合は水道用のホース湯
  • スポンジ(フィルター掃除用)

掃除の手順

自然循環タイプでは、追いだき機能は使用せずに掃除をします。

一般的な手順は以下のとおりです。

  1. 下の穴(吸い込み口)にタオルを詰めてふさぐ
  2. 上の穴(吐き出し口)に洗剤か過炭酸ナトリウムを入れる
  3. 洗剤を流し込む形で用意したお湯をあふれる寸前まで注ぐ
  4. 2時間程度放置する
  5. 時間が経過したら下の穴に詰めたタオルを外す
  6. ホースかシャワーからお湯を強く出して穴の内部を洗う
  7. フィルター掃除をして取り付ける

過酸化ナトリウムは50gほどを上の穴(吐き出し口)に入れましょう。専用洗剤を使う場合は商品の使用量に従ってください。

お湯を注ぎ込む際は、ポットやヤカンを使うと入れやすいです。ホースを取り付けて流し込んでもよいでしょう。

キレイにするポイント

自然循環タイプは、追いだき機能やポンプの力を借りずに掃除をします。そのため、配管の奥に溜まっている汚れはホースやシャワーの水圧でしか落とせません。

穴の内部を洗うときは、できる限り強い水流で汚れを押し流すと効果的です。上と下の両方の穴からしっかりと流し、中の汚れを押し出してください。

プロに掃除を依頼することも可能

追いだき配管の汚れは、長期間放置するとつけ置きや水流だけでは落とせません。放置すると衛生面での不快感だけでなく、体への悪影響も懸念されます。

浴槽にお湯を溜めたときに、湯ドロといわれる白く柔らかい汚れや、黒いカビのような粒が浮く場合はかなり汚れが蓄積していると思われます。そのような場合や、隅々まで徹底的にキレイにしたい場合は、プロに掃除を依頼するのがオススメです。専用の機材や強力な洗剤で、配管の奥まで掃除をし、キレイなお湯で気持ちのよい入浴ができるようになります。

追いだき配管の掃除頻度

なかなか汚れが目に見えない追いだき配管は、定期的な掃除で衛生的に保つことが大切です。適切な掃除頻度を知っておきましょう。

月に1回を目安に掃除しよう

追いだき機能をまったく使わない場合は必要ありませんが、そうでない場合は月に1回は掃除をするようにしましょう。浴室内をしっかり掃除をする日に合わせて、まとめてキレイにすれば気持ちもスッキリします。

月に1回掃除をしていれば、頻繁に追いだき機能を使うご家庭でも汚れが溜まりにくいです。掃除にかかる時間や手間も抑えられるため、こまめな掃除で負担を軽減しましょう。

とくに、追い焚き機能を使う頻度が上がる寒い季節や、家族が多いご家庭はできるだけこまめに掃除をしましょう。1年以上配管の掃除を怠ってしまうと、汚れは蓄積して落ちにくくなります。忙しいと大変かもしれませんが、できるだけ数カ月に1度の頻度を意識しましょう。

こんな症状が出たらすぐに掃除をしよう

以下のような症状が出たら、追いだき配管が汚れているサインです。早急に掃除をしないと体によくない影響が出るかもしれません。

  • お湯を溜めると異臭がする
  • お湯に黒い粒のようなものが浮いている
  • お湯に茶色いフワフワしたものが混ざる
  • お湯が白っぽく濁る
  • お風呂に入るとかゆみや湿疹が出る
  • お湯を溜めたままにするとコバエが寄ってくる

これらの症状が1つでもあったら要注意です。掃除を定期的にしていても、落としきれずに汚れが溜まっていることが考えられます。掃除頻度に関わらず、このような症状が出たらすぐに掃除をするか、プロに相談しましょう。

追いだき配管の汚れを放置するとどうなる?

追いだき配管の汚れを長い間放置していると、不快感だけでなくさまざまなデメリットが生じます。リスクを理解して、衛生的に保ちましょう。

お湯に汚れが混ざってしまう

追いだき配管に溜まった汚れは、追いだきをするときやお湯を入れるときに少しずつ剥がれてお湯に混ざります。茶色い汚れや白い濁り、黒い粒など汚れの種類によって見え方はさまざまですが、中には目には見えない汚れもあります。体を浸けるお湯に、そのようなものが混ざるのは不快です。

汚れが増えればその分お湯に浮く汚れも増えてしまうため、気持ちよく入浴するためにも追いだき配管の掃除は必須です。

レジオネラ菌に感染する恐れがある

レジオネラ菌は、水辺に生息する細菌です。消毒していない水や汚れた水で繁殖しやすく、温かいお湯を好みます。お風呂のお湯がまさに適した温度であるため、追いだき配管に汚れが溜まっていると、気付かないうちに繁殖していることがあります。

レジオネラ菌に感染すると、高熱や咳、頭痛や筋肉痛など、風邪によく似た症状が表れます。高齢者や基礎疾患のある人を始め、感染防御機能が低下している人が感染すると肺炎になる恐れもある怖い感染症です。

また、適切な抗菌薬治療を行わないと危険な状態になることもあります。決して放置できないリスクです。レジオネラ菌の対策には、配管内をキレイに保つことが有効です。こまめな掃除で発生を予防しましょう。

追いだき配管は定期的な掃除が必要

追いだき配管は強制循環タイプと自然循環タイプにわかれています。タイプは異なりますが、どちらも追いだき配管内をお湯が通り、浴槽内の温度を調節する構造です。

追いだき配管内を通るお湯には、浴槽内の汚れが混ざっており、それが配管に付着しやすいです。放置していると汚れが蓄積し、さまざまな悪影響を及ぼす恐れがあります。気持ちよく衛生的な入浴をするために、定期的な掃除を心がけましょう。

もし、ご自分で掃除することが難しい場合は、プロに依頼するのも1つの選択肢です。
浴室とまとめてキレイにしたい場合は、プロに依頼するのも1つの選択肢です。
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※追いだき配管洗浄(追いだき配管内部にたまった汚れをすっきりキレイに除去します)はオプションでご注文いただけます。

東京ガスのハウスクリーニング コラム編集部

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