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夏が来る前にエアコンを試運転しよう!時期やメーカー別の方法などを解説

公開日

2024.10.09

更新日

2024.10.10

2024100213

エアコンは、夏に入って本格的に使い始める前に試運転した方がよいとされています。しかしエアコンを試運転するにあたって、手順や時間、設定温度などでお悩みの方もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、エアコンの試運転前に必要なチェックポイントや、メーカー別の試運転の手順を紹介します。ぜひ参考にして、ご自宅のエアコンの試運転を実践してみてください。

エアコンを試運転する時期は4~6月が目安

エアコンを試運転する時期は、夏を迎える前の4〜6月を目安とするとよいでしょう。

経済産業省は「例年、エアコンの購入・設置・修理が夏季に入ってから集中し、待ち時間が発生しています。」と注意喚起しており、夏を迎える前にエアコンを試運転するよう呼びかけています。

実際のところ、本格的に暑くなってエアコンを使い始める前に試運転をしておくように喚起しているメーカーは多いです。例えば大手メーカーのダイキンでは、エアコンを試運転する時期の目安として4~6月前半を推奨しています。

また、一般社団法人日本冷凍空調工業会は4月10日を「エアコン試運転の日」と制定しており、やはり早めの試運転を推奨しています。

※参考:DAIKIN「ダイキン エアコン試運転」,(参照 2024-07-11)

※参考:経済産業省「夏季を迎える前のエアコン試運転の重要性について」 ,(参照 2024-07-11)

エアコンを使い始める前に試運転する理由

エアコンを使い始める前に試運転を行う理由は、主に3つあります。

  • 故障を未然に防ぐため
  • 修理の待ち時間を短縮するため
  • 熱中症のリスクを軽減するため

1つずつ詳しくチェックしていきましょう。

理由1. 故障を未然に防ぐため

1つ目の理由は、エアコンを試運転することで故障を未然に防ぐためです。エアコンの試運転は、本格的な使用シーズンに入る前に行うことが大切です。室温と外気温が比較的安定している時期に試運転すれば、エアコン本体と室外機への負荷を軽減できます。

エアコンは温度・湿度調節と換気を行う機器であり、夏の猛暑日や冬の厳寒日にはフルパワーでの稼働を必要とします。そのため夏本番に試運転なしでいきなり使用するのは、人が準備運動なしで激しい運動を始めるようなものです。

室内のエアコン本体と屋外の室外機を過酷な環境下で突然稼働させると、故障の可能性が高まります。たとえサーキュレーターや扇風機との併用など、エアコンに優しい使用方法を心掛けていても、やはり試運転なしでの突然の使用は故障の原因となりかねません。

シーズン前に余裕を持って試運転することで、不具合や故障のリスクを軽減できるでしょう。

理由2. 修理の待ち時間を短縮するため

2つ目の理由は、修理の待ち時間を短くするためです。

エアコンの本格的な使用シーズンに入ると、修理点検などを依頼する人が増えます。メーカーや業者によっては、問い合わせや点検の依頼がシーズン前の約3倍になるとしているところもあるようです。このような時期は、エアコンの修理や設置工事をする人が一時的に不足し、対応が大幅に遅れる可能性があります。

多くの人がエアコンを使い始める前にエアコンを試運転すれば、故障や不調などを早めに発見でき、修理にかかる時間も短くなるでしょう。また修理や買い替えについて、冷静に検討しやすい点もメリットです。

理由3. 熱中症のリスクを軽減するため

3つ目の理由は、熱中症のリスクを軽減するためです。

1954年にアメリカで提案された暑さ指数(WBGT)は、熱中症の予防を目的として用いられる指標です。気温に加えて、湿度、日射・輻射(ふくしゃ)などの周囲の熱環境の影響を考慮して定められています。具体的には暑さ指数が28以上だと、室内であっても室温の上昇に注意が必要です。

また消防庁の資料によると、熱中症による搬送者数は毎年約4万人を超えています。発生場所は、約4割が自宅敷地内です。近年は猛暑日となる日も多く、エアコンの重要性はますます高まっていると言えるでしょう。

暑くなってからエアコンの故障に気付き、修理や交換に時間がかかる場合、その間はエアコンなしで過ごさなければなりません。熱中症のリスクを軽減するためにも、早めにエアコンの試運転を行い異常がないかを確認しておきましょう。

※参考:環境省 熱中症予防サイト「暑さ指数とは?」 ,(参照 2024-07-11)

※参考:消防庁「熱中症を予防して元気な夏を!」 ,(参照 2024-07-11)

エアコンを久しぶりに使うときのチェックポイント

エアコンを試運転するときには、下準備が必要です。準備をせずに電源を入れてしまうと、場合によっては故障してしまうケースもあります。故障にいち早く気付くためにも、エアコンを久しぶりに使うときは、試運転前に以下のポイントをチェックしてみてください。

1. 電源プラグやコンセントの状態

試運転前の下準備として、まず確認したいのが電源プラグやコンセントの状態です。火災や発熱、感電などを発生させないためにも、以下の点をチェックしておきましょう。

  • 電源プラグやコンセント周りにホコリや詰まりがないか
  • 電源プラグが変色していないか
  • 電源コードに傷がないか
  • 電源コードを束ねていないか
  • コンセントにゆるみやがたつきがないか

電源周りのトラブルの中でも特に怖いのが、ホコリによるトラッキング火災です。電源プラグを長期間コンセントに差し込んだままでいると、上部や隙間にホコリがたまりやすくなります。ホコリが付いたまま電源を入れると、発火する危険性があります。そのため、エアコンを試運転する前にコンセントを目視で確認して、ホコリを取り除いておきましょう。また、オフシーズンは電源プラグを抜いておくのも一つの方法です。

2. 室外機と排水ホースの状態

室内のチェックが済んだら、室外機と排水ホースを確認しましょう。特に排水ホースの状態が悪いと、エアコン本体からの水漏れの原因になりかねません。エアコン本体からの排水がスムーズに流れるよう、以下の4点を確認してください。

  • 室外機の吹き出し口に障害物がないか
  • 排水ホースにごみが詰まっていないか
  • 排水ホースの先が水に漬かっていないか
  • 排水ホースの先が持ち上がっていないか

排水ホースに不具合があると、室外機周りから気になるニオイが発生する場合もあります。エアコンを快適に使用するためにも、念入りにチェックしておくとよいでしょう。

3. ブレーカーが落ちていないこと

電源周りの確認を終えたら、次にブレーカーが落ちていないかを確認しましょう。電源が入らないというトラブルの中には、ブレーカーが落ちていたのに気づかなかっただけという例もあります。ブレーカーがオンになっているかを目で見て確かめた後、電源プラグがコンセントにしっかり差し込まれているかどうかもチェックしておきましょう。

4. リモコンが正しく反応すること

エアコン本体・室外機ともにチェックが済んだら、リモコンが正しく反応するかどうかを確認しましょう。もしリモコンの電源を入れても作動しない場合は、リモコンの不備かエアコン本体の故障が考えられます。

液晶画面が正常に表示されないなど、リモコンの不備が考えられる場合、まずは電池を交換してみてください。それでもエアコンが反応しなければ、エアコン本体の応急運転スイッチ(応急運転ボタン)を押して作動するかを確認しましょう。

応急運転スイッチを押しても作動しない場合は、エアコン本体が故障している可能性があります。本体のランプが点灯しているときは、取扱説明書でエアコンの状態を確認してみるとよいでしょう。

5. フィルターが汚れていないこと

最後に、エアコン本体のフィルターが汚れていないことを確認しましょう。フィルターに汚れやホコリが付いたままエアコンを作動させると、目詰まりによる水漏れやニオイが発生しやすい他、室内が冷えにくくなります。フィルターが汚れていたら、取扱説明書などを確認した上で試運転前に本体から取り外し、適切な方法でお手入れしておきましょう。

エアコンの試運転のやり方【メーカー別】

エアコンを試運転するときの基本的な流れは、以下のとおりです。

  1. 冷房モードにし、最低温度で運転する
  2. エアコン本体の吹き出し口から冷たい風が出ているか確認する
  3. エアコン本体・室外機に異常がないか確認する

ただし、詳しい手順はメーカーごとに異なるため注意しましょう。ここでは、ダイキン・東芝・パナソニック・シャープ・富士通ゼネラルが推奨するエアコンの試運転の方法を紹介します

ダイキン推奨の試運転手順

まず、ダイキンでは以下のような試運転の手順を推奨しています。

  1. エアコンを冷房モードにし、最低温度で約10分運転する
  2. 冷たい風が出ているか、運転ランプが点滅していないかを確認する
  3. さらに約30分運転し、エアコン本体の水漏れや異臭、異音がないかを確認する
  4. 運転を停止する

ダイキンのエアコンは、機種によって最低温度が異なるため注意しましょう。なお時間がない場合は、3の工程を省いても構いません。ただし水漏れがないか確認するためには、1〜4の全てを行うことが大切です。また試運転中に運転ランプが点滅した場合、リモコンに表示されるエラーコードを確認した上で、エアコンの販売店などに相談しましょう。

※参考:DAIKIN「ダイキン エアコン試運転」 ,(参照 2024-07-11)

パナソニック推奨の試運転手順

次に、パナソニックが推奨するエアコンの試運転手順を紹介します。

  1. 冷房モードにし、室温温度より3度以上低い温度に設定して30分以上運転する
  2. エアコン本体やリモコンに不具合(異音、異臭、風が出ないなど)がないか確認する

パナソニックでは、エアコンの試運転の際に「室温よりも3度低い温度に設定する」ことを推奨しています。これは他のメーカーと大きく異なる点です。
なおパナソニックの公式ホームページでは、エアコンの試運転の手順に加え、フィルター掃除のやり方も詳しく説明しています。万が一不具合があった場合の対処法も載っているので、ぜひチェックしてみてください。

※参考:Panasonic「暑くなる前にチェック。エアコンの試運転とフィルターのお掃除」,(参照 2024-07-11)

三菱電機推奨の試運転手順

三菱電機が推奨するエアコンの試運転の手順は、以下のとおりです。

  1. 「冷房」モードにし、16度で約10分運転する
  2. 室内機の吹き出し口から冷たい風が出ているか確認する
  3. さらに20分運転し、エアコンからの水漏れや外のドレンホースの先端のつぶれや詰まりがないかを確認する
  4. 異臭や、異音、運転ランプの点滅などの不具合がないかを確認する

なお三菱電機では、公式ホームページ内で「シーズン前の試運転で 夏本番を安心、快適に!」として、5月中旬を目途に、早めのエアコン試運転と不具合がないか確認するようおすすめしています。

※参考:三菱電機「シーズン前の試運転で 夏本番を安心、快適に!」,(参照 2024-07-11)

東芝推奨の試運転手順

東芝が推奨するエアコンの試運転の手順は、以下のとおりです。

  1. 「冷房」モードにし、18度で約10分運転する
  2. エラーランプが点灯していないか確認する
  3. さらに30分運転し、エアコンからの水漏れや異臭、異音がないかを確認する

東芝はダイキンと同様、約10分の運転の後、さらに30分以上の運転を行うよう推奨しています。

なお東芝では、公式ホームページ内で「夏場はエアコンの修理・取り付けが混み合う」として、早めの点検を呼びかけています。東芝のエアコンの試運転の手順だけでなく、各工程のチェック項目も公開されているため、確認しながら試運転するとよいでしょう。

※参考:TOSHIBA「夏本番前に‼!エアコンお手入れと運転確認をお願いします!」 ,(参照 2024-07-11)

シャープ推奨の試運転手順

続いて、シャープが推奨するエアコンの試運転の手順は以下のとおりです。

  1. 冷房モードにし、設定温度を18度にして約10分運転する
  2. 電源が入らない、風が出てこない、異臭やランプの異常点滅などがないか確認する

シャープでは試運転のことを「おためし運転」と呼び、公式ホームページにて、それぞれ問題があった場合の故障診断も載っています。試運転中の不具合に気付いたときは、チェックしてみるとよいでしょう。

※参考:SHARP「エアコン試運転のお願い」 ,(参照 2024-07-11)

富士通ゼネラル推奨の試運転手順

最後に、富士通ゼネラルが推奨するエアコンの試運転手順を紹介します。

  1. 冷房の設定温度を18度にして約10分運転し、冷たい風が出ることを確認する
  2. さらに20分以上運転し、エアコン本体からの水漏れや異音、異臭がないかどうかを確認する
  3. 運転中に室外機からの異音がないか確認する

富士通ゼネラルの公式ホームページでは、ご自分でできるエアコンのチェック項目や故障診断などを公開しています。イラストも多く分かりやすく説明されているため、試運転の際はぜひチェックしてみましょう。またよくある質問では、エアコン使用中のトラブルの解決法も細かく紹介されています。エアコンの試運転時や使用中に問題が起きたときは、どのように対応すればよいか確認してみましょう。

※参考:富士通ゼネラル「シーズン前の試運転・お手入れ方法」 ,(参照 2024-07-11)

エアコンの試運転に関するQ&A

ここで、エアコンの試運転に関するよくある質問を、Q&A形式で紹介します。

エアコンを試運転する時間は?

エアコンの試運転する時間はメーカーによって異なるものの、おおむね30〜40分です。

一般社団法人日本冷凍空調工業会では、使い始めの10分ほどで冷たい風が出ることを確認し、さらに30分ほど運転を続け、水漏れや異音、異臭などがないか確認するよう推奨しています。

またダイキンでは、エアコンを試運転する時間について、以下のとおりであるとしています(※)。

  • エアコンを室温よりも低い状態に設定し、異常を検知するために必要な時間:10分程度
  • エアコン本体・室外機を含めて十分に運転しているかを確認するために必要な時間:30分程度

万が一試運転の間に異常が確認された場合は、エアコンの使用を中止し、販売店もしくはメーカーに相談するようにしましょう。

※参考:経済産業省「新たに制定 4月10日 エアコン試運転の日 4運10」 ,(参照 2024-07-11)

※参考:DAIKIN「ダイキン エアコン試運転」 ,(参照 2024-07-11)

エアコンの試運転時に窓を開けるべき?

エアコンの試運転時、窓を開けるべきかどうかを言及しているメーカーはないようです。

しかし窓を開けて換気しながら試運転すれば、いやなニオイを軽減できる可能性があります。久しぶりにエアコンを作動させるときは、窓を開けながら試運転してもよいかもしれません。

エアコンフィルターのお手入れ方法は?

フィルターのお手入れ方法は、メーカーによって異なります。そのため基本的には、エアコンの説明書に沿って進めてください。一般的なお手入れ方法は、以下のとおりです。

  1. フィルターを本体から取り外し、掃除機でホコリを吸い取る
  2. 流水で汚れを洗い落とす
  3. 汚れがひどいときは、柔らかいブラシなどを使って落とす
  4. 乾いた布で水分を拭き取る
  5. 直射日光を避け、風通しのよい場所で陰干しする

またフィルターのお掃除機能や内部クリーン機能が備わっている機種であれば、定期的に活用するとよいで/す。

なおエアコンフィルターを含めて汚れやニオイがひどい場合は、ハウスクリーニングの依頼も検討しましょう。

エアコンの試運転時は送風運転をするべき?

エアコンの試運転後に限らず、送風運転はエアコン内部のカビ防止に有効とされています。特に水分や汚れがたまると、カビが生えやすくなります。そのためエアコンの試運転時は掃除や送風運転も行い、内部を乾燥させておくとよいでしょう。

シーズン前にエアコンの試運転を! プロのクリーニングの活用もおすすめ

エアコンを本格的に使用する前には、試運転しておくことが大切です。また同じタイミングでエアコンを掃除し、フィルターなどをきれいにしておくことをおすすめします。しかしエアコンの汚れやニオイがひどい場合は、かなりの手間がかかる可能性もあるでしょう。そのようなときにおすすめなのが、ハウスクリーニングの利用です。

東京ガスのエアコンクリーニングは、壁掛けエアコンはもちろん、天井埋め込み型のエアコンにも対応しています。お客さまから見えにくいところや手の届きにくいところまで洗浄する他、エアコン周りの養生はもちろん、仕上げの拭き上げなども徹底的に行います。エアコンを本格的に使う前にきれいにしておきたい方は、ぜひご利用ください。

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