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エアコンの内部クリーンとは?効果や機能、使う頻度を解説
エアコン
公開日
2022.05.26
更新日
2024.04.11
家庭用エアコン(クーラー)には室内機内部を清潔に保つための「内部クリーン」機能が搭載されています。しかし、内部クリーンを実行すると室内に不快なカビ臭が充満することもあり、効果的に使用するためにはその機能を正しく理解することが大切です。
本記事では、エアコンの内部クリーンの機能について詳しくご紹介すると共に、内部クリーンの効果や実行時の注意点などもご紹介します。
目次
エアコンの内部クリーンは室内機を乾燥させる機能
内部クリーンとは、エアコンの「送風」や「暖房」を利用して室内機内部を乾燥させるための機能です。これによりカビの増殖や汚れの付着を抑え、エアコンの嫌なニオイの発生を防ぎます。まずは内部クリーンが持つ機能や運転の所要時間、電気代の目安をチェックしておきましょう。
内部クリーンの機能は「清掃」ではなく「乾燥」
内部クリーンの機能は室内機内部の「掃除」ではなく「乾燥」です。その名称から勘違いされがちですが、既に付着しているカビや汚れは内部クリーンを実行しても除去できません。室内機のカビや汚れが気になる方は別途エアコン清掃を実施してください。
内部クリーンの基本的な仕組みは「送風による湿気の排出」と「暖房による乾燥」です。エアコンを冷房で運転すると室内機内部の空気が冷却され結露が発生します。ジメジメとした室内機の内部はカビの増殖に最適な環境です。特に冷房を使用する機会が多い夏場は定期的に内部クリーンを実行し、室内機内部に湿気を溜めないようにしましょう。
なお、メーカーによっては内部クリーン以外の名称(内部乾燥、エアコンクリーンなど)が用いられるケースもあります。付属の取扱説明書やメーカーのホームページを参照し、内部クリーンに該当する機能を確認しておきましょう。
「自動運転」と「手動運転」の2種類がある
内部クリーンの実行方法は「自動運転」と「手動運転」の2パターンです。自動運転を設定している場合、冷房を一定時間使用した後で自動的に内部クリーンが実行されます。冷房を使用する度に内部クリーンが作動してしまうため、不要であれば設定を解除しましょう。
一方、手動運転を利用すれば任意のタイミングで内部クリーンを実行できます。夏場など冷房を使用する機会が多い季節は自動運転だけでなく手動運転も活用しましょう。なお、内部クリーンは室内機内部が乾燥した時点で自動的に動作が終了します。
内部クリーンの所要時間と電気代
室内機の内部を乾燥させるまでの所要時間は、多くは90分〜120分ほどが目安になります。冷房を継続運転させた時間が長いほど内部クリーンの実行時間も長くなる傾向です。メーカーや機種によって若干の差異もありますが、概ね2時間程度と見積もっておくとよいでしょう。
なお、内部クリーン1回あたりに掛かる電気代は、1円〜5円が目安と言われています。仮に1日2時間、毎日欠かさず内部クリーンを実行したとしても、ひと月の電気代は約30円〜150円程度と推定できます。カビの増殖を防止するため積極的に内部クリーンを実行しましょう。
エアコンの内部クリーンの効果
エアコンの内部クリーンには以下の効果が期待できます。
- カビの増殖を抑える
- 汚れの付着を防ぐ
- エアコン運転時のニオイを防ぐ
エアコン運転時の嫌なニオイは室内機内部のカビやホコリが原因です。内部クリーンを効果的に実行し、カビの増殖や汚れの付着を抑えましょう。
カビの増殖を抑える
内部クリーンの主な役割がカビの増殖防止です。既に説明したように、内部クリーンは湿気が溜まりやすい室内機内部の乾燥を保つための機能です。乾燥した状態ではカビが増殖しにくくなるため、冷房使用時は定期的に内部クリーンを実行しましょう。
カビが増殖した状態でのエアコン使用は室内にカビの菌をまき散らしているのと同じです。カビやその胞子を吸い込むとアレルギー性鼻炎や呼吸器系疾患、肺炎などの病気を引き起こす危険性もあります。エアコンの清掃を怠ると人体にも悪影響を与えることを覚えておきましょう。
汚れの付着を防ぐ
室内機の汚れ防止も内部クリーンの効果のひとつです。エアコン運転中の室内機は常に空気が出入りしており、その中には大量のホコリや塵も含まれます。室内機内部の結露や湿気が細かなゴミを吸着し、汚れを蓄積させてしまうのです。
厄介なことに、室内機内部に付着した汚れはカビのエサにもなります。室内機内部の環境を悪化させる悪循環に陥ってしまうため、内部クリーンで常に乾燥した状態を保つようにしましょう。
エアコン運転時のニオイを抑える
エアコンを運転させたときに感じる不快なニオイは室内機内部のカビやホコリが原因です。内部クリーンにより室内機の乾燥を保つことでカビの増殖やホコリの蓄積を防ぎ、エアコン独特の青臭さが軽減されます。
ただし、内部クリーンの効果はあくまで予防です。既にエアコンからカビ臭がする状態では内部クリーンを実行してもニオイは消えません。一度エアコン清掃を実施したうえで、以降のカビ・汚れの発生を軽減する目的で内部クリーンを実行しましょう。
エアコンの内部クリーンを実行する頻度
内部クリーンの実行頻度は「冷房・除湿の運転後に毎回」が理想です。内部クリーンは継続して実行しなければ十分な効果を発揮しません。室内機内部の乾燥を維持しなければカビが増殖してしまいます。
特に冷房・除湿の使用頻度が高くなる夏場は要注意です。自動運転のほか手動運転も活用して定期的に内部クリーンを実行しましょう。なお、暖房運転では室内機が常に乾燥するため、内部クリーンを実行する必要はありません。
エアコンの内部クリーン使用時のデメリット
エアコンの清潔を保つために欠かせない内部クリーン機能ですが、その実行にはいくつかのデメリットがあります。内部クリーンを実行する際はなるべく家を留守にするタイミングを選びましょう。ここでは主なデメリット3つを紹介します。
室内の温度・湿度が上昇する
1つ目のデメリットは室内の温度・湿度の上昇です。内部クリーンは暖房によって室内機内部を乾燥させるため、実行中は部屋の温度が2℃~3℃程度上昇する場合があります。また、室内機内部の湿気を室内に放出するため、一時的に湿度も上昇します。夏場は特に不快感を増加させてしまうため、実行するタイミングに注意しましょう。
室内にカビ臭・ホコリ臭が充満する場合がある
2つ目のデメリットはカビ臭・ホコリ臭の充満です。内部クリーンの実行時、室内機内部の湿気と共にカビやホコリのニオイが排出される場合があります。この場合は既にカビの増殖が始まっている可能性が高く、内部クリーンを実行する前に室内機内部の清掃・お手入れを実施しましょう。
内部クリーン作動中は他の機能が使用できない
3つ目のデメリットは内部クリーン実行中に他のエアコン機能が使用できなくなる点です。内部クリーンの所要時間は約2時間、その間は冷房や除湿は使用できません。内部クリーンを中断すれば効果も不十分です。このことからも内部クリーンの実行は家を留守にするタイミングがベストと言えます。
内部クリーンを実行してもエアコン掃除は必須
内部クリーンは、エアコンの室内機内部を乾燥させてカビの増殖や汚れの蓄積を抑えるための機能です。しかし、その効果はあくまで予防であり、カビや汚れを完全に防ぐものではありません。定期的に内部クリーンを実行したとしてもエアコン内部の清掃は必須です。エアコンの清潔を保つための機能のひとつとして内部クリーンを活用しましょう。
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