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エアコンのドレンパンが汚れる原因と掃除方法
エアコン
公開日
2023.04.05
更新日
2024.05.16
ドレンパンは、エアコン内部に設置されている部品のひとつです。汚れが溜まりやすい部分であるため、定期的にメンテナンスしましょう。
本記事では、ドレンパンの役割や汚れを放置することで発生するトラブル、掃除方法などを詳しくご紹介します。ご自分で掃除するときの注意点もお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
目次
エアコンのドレンパンとは内部の結露水を受け止める部品
エアコンのドレンパンとは、機械の内部で発生した結露水が外に流れ出ないように受け止めるための部品のことです。
ドレンパンは、一般的にフィンの下部に設置されています。フィンは、エアコン前面のカバーを開け、フィルターを外した奥にある金属部品で、空気を冷やしたり温めたりするパーツです。
夏場に冷房機能を使って暑い空気を冷やすと、空気中に含まれている水蒸気が水に変化します。この水が結露水です。夏に冷たいコップを置いておくと周囲の空気が冷やされ、側面に水滴が付く様子をイメージするとわかりやすいでしょう。
エアコン内部で発生した結露水はドレンパンに溜まり、ドレンホースを通って室外機から排出されます。暖房機能を使うときは空気が温められるため、基本的に結露水は発生しませんが、冷房機能を使うときは頻繁に発生します。
とくに湿度が高い梅雨の時期は結露水が発生しやすいため、定期的にメンテナンスすることが大切です。
エアコンのドレンパンが汚れるとどうなる?3つのトラブルを紹介
エアコンのドレンパンが汚れると水漏れが起こったり、細菌によるニオイが発生したりするため注意しなければなりません。
ここでは、ドレンパンの汚れを放置することによるトラブルを紹介します。
1.エアコンから水漏れが発生する
ドレンパンの汚れを放置していると、エアコンから水漏れが発生する可能性があります。ドレンパンに付着したゴミやホコリによって、受け止められる水の容量が少なくなったり、水が流れるルートが狭くなったりするからです。ドレンパンで受け止めきれなくなった水が、エアコンの吹き出し口から漏れてくるケースもあるため注意しなければなりません。
ドレンホースが詰まってしまうことも、水漏れが発生する原因のひとつです。ドレンパンの汚れは、結露水と一緒にドレンホースを通って流れていきます。汚れが溜まってくるとドレンホースが詰まってしまい、結露水が逆流してしまうのです。逆流した水により、エアコン下の床や周囲の壁が濡れてしまうケースもあるため注意しましょう。
2.カビや細菌によるニオイが発生する
ドレンパンの汚れを放置していると、カビや細菌によるニオイが発生する原因になります。ホコリなどの栄養分がある場所では、湿度が高いとカビが増殖する傾向があるため注意が必要です。
とくに冷房を使う時期は、結露水が多く発生するため、エアコン内部の湿度が高くなり、カビが繁殖しやすい環境になります。カビや細菌が増えると、エアコンを起動させたときにイヤなニオイが発生するケースもあるため、定期的にメンテナンスしておきましょう。
3.健康被害につながる可能性がある
エアコン内部の汚れを放置しておくと、健康被害につながる可能性もあるため注意しなければなりません。ドレンパンはもちろん、フィンやフィルターなどのパーツが汚れていると、目に見えないカビや細菌が風と一緒に出てくる可能性もあります。
人によってはアレルギー反応を起こす場合もあるため、エアコンの汚れを放置するのは避けましょう。
エアコンのドレンパンが汚れる原因
エアコンのドレンパンが汚れる原因としては、空気中のホコリが溜まること、結露水が残ってしまうこと、見えない場所にあるため掃除しにくいことなどが挙げられます。それぞれの原因について簡単に確認しておきましょう。
1.エアコンが吸い込んだ空気中のホコリが溜まる
フィルターが付いているとはいえ、エアコンは空気中の細かいホコリを吸い込んでしまうため、ドレンパンが汚れるのを完全に防ぐことはできません。ホコリと結露水が混ざって、ドレンパンに付着してしまうケースもあります。
2.ドレンパンに結露水が残ってしまう
ドレンパンに溜まった結露水は、ドレンホースを通って室外へ排出されるのですが、多少の水が残ってしまうことも。エアコンのメーカーや機種によっても異なりますが、ドレンパンの形状や傾斜、全体の構造によっては水が残りやすくカビが発生するケースがあります。
3.見えない場所に設置されているため掃除しにくい
見えない場所にあるため掃除しにくいことも、ドレンパンが汚れる原因のひとつです。ドレンパンはエアコン内部に設置されているため、さまざまな部品を分解しなければメンテナンスできません。フィルターやカバーなどとは異なり、ご自分で掃除するのが難しいパーツであるため、知らない間に汚れが溜まっている可能性があります。
4.ドレンホースが詰まっている
ドレンホースが詰まっていると、結露水がスムーズに排出されず、ドレンパンに汚れが溜まってしまいます。ドレンホースが詰まる原因としては、ドレンパンから流入した汚れが溜まることや、外部から虫や落ち葉が侵入することなどが挙げられます。ドレンホースの先が植木鉢や大きな石などで塞がれていると、水がうまく流れないケースもあるため、ホースの周辺には注意が必要です。
5.フィンが汚れている
フィンに付着している汚れが結露水と一緒に流れて、ドレンパンに溜まってしまうこともあります。フィンの前にはフィルターが付いていますが、ホコリの侵入を完全に防止することはできません。カビが発生しやすいパーツでもあるため、ドレンパンと同様、定期的にメンテナンスすることが大切です。
エアコンのドレンパンの掃除に必要なもの
エアコンのドレンパンを掃除するときは、次のものを準備しましょう。
- 工具(ドライバーなど)
- 塩素系漂白剤
- スポンジ・古い歯ブラシ
- ゴム手袋
- バケツ
- 新聞紙
ドライバーなどの工具は、エアコンのカバーを取り外すときに必要です。メーカーや機種によって必要な工具は異なるため、説明書で確認しておきましょう。さまざまなパーツを分解するときに、結露水やホコリが落ちることもあるため、エアコンの下に新聞紙を敷いたり、バケツを置いたりすると安心です。
ドレンパンの掃除はプロに依頼すると安心
エアコンのドレンパンを掃除したい場合、基本的にはプロの業者に依頼するのがオススメです。ドレンパンは、フィルターのように簡単に取り外せる部品ではありません。エアコンを分解しなければ取り外せないため、専門的な知識が必要です。
エアコンの分解は難易度が高く、無理に作業すると故障してしまうことも。また分解の途中でファンの羽が折れたり、はめ込み部分のツメが破損したりして、修理費用がかかってしまうこともあります。
ご自分で分解したことで故障や破損した場合は、一般的にメーカーの保証範囲外となるため、無理に自分で作業しないようにしましょう。
エアコンのドレンパンを自分で掃除する方法を8ステップで解説
エアコンのドレンパンをどうしても自身で掃除したい場合は、カバーやフィルターなどのパーツを取り外す必要があります。ドレンパンが見える状態になったら、取り外して洗いましょう。以下、それぞれの手順について詳しく解説します。
1.エアコン前面のカバーを取り外す
作業をはじめる前に、エアコンの電源を切りましょう。コンセントからプラグを抜いておくと安心です。
エアコン前面のカバーは、固定用のネジを緩めることで取り外せます。ネジが見えにくい位置に付けられている場合もあるため、なかなか見つからないときは説明書を確認してみましょう。
2.フィルターを取り外す
次に、カバーを開けた部分にあるフィルターを外しましょう。フィルターは、少し持ち上げたり固定器具を動かしたりすれば、簡単に取り外せます。フィルターが汚れている場合は、一緒に掃除しておきましょう。
3.フラップを取り外す
フラップを取り外しましょう。フラップとは、エアコンの風向きを調整するパーツです。メーカーや機種によって異なりますが、ストッパーやネジなどで固定されています。取り外すときは、ストッパーやネジを緩め、手で斜め下に引っ張るようにしましょう。
4.全体的なカバーを外す
エアコン全体を覆っているカバーを取り外します。メーカーによって構造が異なるため、説明書を確認しながらドライバーなどの工具を使って丁寧に作業しましょう。
5.ドレンパンを取り外す
カバーを開けたら、ドレンパンを取り外します。結露水が溜まっていることも多いため、バケツを準備しておくと安心です。とくに湿度が高い時期は、大量の結露水が溜まっている可能性もあるため、こぼさないように注意して取り外しましょう。
6.シャワーでドレンパンの汚れを洗い流す
ドレンパンを取り外したら、シャワーで汚れを洗い流しましょう。ドレンパンには、スライム状の汚れやカビが付着している場合もあるため、しっかりと洗い流すことが大切です。
柔らかいスポンジや古い歯ブラシでこすると、よりキレイになります。頑固な汚れがなかなか落ちない場合は、塩素系漂白剤でつけ置き洗いするのがオススメです。
7.ドレンパンを乾かして元の位置に設置する
ドレンパンがキレイになったら水滴を拭き取り、しっかりと乾かしましょう。水滴が残っていると、カビが発生する原因になるため注意が必要です。乾燥が終わったら、ドレンパンの角度に注意しながら元の位置に設置します。
8.ほかのパーツを元の位置に戻す
フラップやフィルター、カバーなども元の位置に戻しましょう。基本的には、取り外したときと逆の手順で作業すれば問題ありません。ほかのパーツを傷つけないよう注意しながら作業しましょう。
エアコンのドレンパンを自分で掃除するときの注意点
エアコンのドレンパンを自分で掃除するときは、「取り外したパーツが付いていた場所を忘れないようにする」「椅子や踏み台に乗るときはぐらつきがないようにする」といった点に注意しましょう。
ここでは、それぞれの注意点について簡単に解説します。
1.元の位置を忘れないようにメモしておく
ドレンパンを掃除する際は、さまざまな部品を取り外す必要があります。後で元に戻すことも考え、どこに設置されていたのか忘れないようメモしておくとよいでしょう。
取り外す前に写真を撮っておくのもオススメです。細かい部品の紛失にも注意しなければなりません。
2.高所での作業に注意する
エアコンは高い位置に設置されているため、踏み台や椅子に乗って作業することも多いでしょう。転倒や落下の危険があるため、足元のぐらつきがないか確認してから作業をはじめることが大切です。
家族がいる場合は、別の人に踏み台や椅子を支えておいてもらうと、安心して作業できるでしょう。
エアコンのドレンパンの掃除頻度
ドレンパンの掃除頻度は、エアコンの使用状況や家庭環境によって異なりますが、1〜2年に1回程度はキレイにするとよいでしょう。エアコンの使用頻度が高くなる夏や冬の前に掃除しておくと、快適に過ごせます。
前述のとおり、ドレンパンを取り外して掃除するためには、エアコンを分解しなければなりません。故障を避けるためにも、適切なタイミングでプロに依頼するとよいでしょう。
エアコン内部には、ドレンパンだけではなく、フィンなどの掃除しにくいパーツも多くあるため、まとめて掃除を依頼するのもよい方法です。
エアコンのドレンパンの掃除はプロの業者に依頼するのがオススメ!
エアコンのドレンパンが汚れる理由や、掃除の手順などをご紹介しました。ドレンパンは、エアコン内部で発生した結露水を受け止めて排出するための重要なパーツです。汚れを放置すると、カビや悪臭が発生する可能性もあるため定期的にメンテナンスしましょう。
ただし、ドレンパンを掃除するためにはエアコンを分解する必要があるため、専門知識をもつプロの業者に依頼するのがオススメです。
無理にご自分で掃除しようとすると、分解途中でパーツが破損したり、元に戻せなくなったりするケースもあります。エアコン内部には精密な部分が多いため、プロに任せてキレイな状態を保ちましょう。
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