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セスキ炭酸ソーダと重曹は何が違う?目的や使い分けについて解説
キッチン・レンジフード
公開日
2023.10.12
更新日
2023.10.12
セスキ炭酸ソーダと重曹は、どちらも掃除に使用されます。似たような白い粉末の物質ですが、この2つにはどのような違いがあるのでしょうか。
本記事ではセスキ炭酸ソーダと重曹の共通点や違い、効果的な使い方 について紹介します。汚れの性質によって使い分けて、効率的に掃除しましょう。
目次
セスキ炭酸ソーダの特徴
セスキ炭酸ソーダとは重曹と炭酸ソーダの中間の性質を持つアルカリ剤のことで、セスキ炭酸ナトリウムとも呼ばれます。油汚れや手アカ汚れにも効果的な洗浄力を持っていますが、天然成分のため、環境に優しいのが特徴です。
洗浄剤として使われる他、入浴剤としても用いられます。
重曹の特徴
重曹はパンやお菓子を作るときに使われるベーキングパウダーの成分でもありますが、実は弱アルカリ性の性質を持ち、電気分解した食塩に二酸化炭素を配合して作られたものです。環境に優しい成分で、研磨作用や消臭作用を持つものとして知られています。
化学名は炭酸水素ナトリウムで、重炭酸ソーダとも呼ばれます。
セスキ炭酸ソーダと重曹の共通点
同じアルカリ性の性質を持つセスキ炭酸ソーダと重曹は、共通点を持つ物質です。3つの共通点を紹介します。
自然・環境に優しい
セスキ炭酸ソーダと重曹は、どちらも自然界に存在する自然由来の天然成分です。そのため、どちらも自然・環境に優しいという特徴を持っています。無機物なので、石鹸などの有機物とは違って、そのまま排水口に流しても自然に大きな影響がありません。
ホームセンターや100均ショップなどで簡単に手に入る
セスキ炭酸ソーダも重曹もホームセンターや100円ショップなどで売られており、手に入れやすいという共通点があります。必要なときにすぐに購入できる手軽さは魅力です。
用途によって得意・不得意がある
同じアルカリ性の物質であるセスキ炭酸ソーダと重曹は、用途によって得意・不得意があることも共通しています。アルカリ性の物質なので、皮脂汚れや油汚れなどの酸性汚れには効果を発揮しますが、水アカ汚れやカルキなどアルカリ性の汚れには不向きです。
セスキ炭酸ソーダと重曹の違いとは?
前述したとおり、セスキ炭酸ソーダと重曹には共通点もありますが、異なる特徴もあります。どのような特徴があるのか知っておきましょう。
アルカリ度
セスキ炭酸ソーダも重曹もアルカリ性の物質ですが、アルカリ度が強いのはセスキ炭酸ソーダです。水の性質は0〜14の数値でpHという単位で表され、7を中性とし、数値が大きければ大きいほどアルカリ度が強くなります。
セスキ炭酸ソーダのpHが約9.8なのに対し、重曹のpHは約8.4です。
水への溶けやすさ
セスキ炭酸ソーダも重曹も白い粉末の物質で、どちらも水に溶けますが、溶けやすいのはセスキ炭酸ソーダです。溶けやすいセスキ炭酸ソーダは、水に溶かしてセスキスプレーとして使えます。
重曹もスプレーとして使えますが、ぬるま湯や高温のお湯で溶かすなどの工夫が必要です。
研磨機能
水に溶けやすい性質を持つセスキ炭酸ソーダは研磨機能がないため、クレンザーとして使うことはできません。一方重曹は研磨機能を持っていて、水と混ぜて使用するとクレンザーとして使用でき、こびりついた汚れにも効果を発揮します。
セスキ炭酸ソーダの使用用途
重曹よりも強いアルカリ性の性質を持ち、水に溶けやすいセスキ炭酸ソーダは、どのような使い方ができるのでしょうか。おすすめの使用用途をご紹介します。
換気扇の油汚れ
換気扇の油汚れを落とすときは、ぬるま湯500mlに対して小さじ1のセスキ炭酸ソーダをバケツに溶かします。分解したパーツをセスキ炭酸ソーダを溶かした水に漬けて1時間程度おき、時間がたったら水洗いします。
換気扇の天板には水500mlにセスキ炭酸ソーダ 小さじ1を溶かしたものをスプレーボトルに入れた、セスキスプレーを使用します。天板に直接スプレーを吹き掛けたら、キッチンペーパーで覆って、1時間程度放置しましょう。時間がたったら、ヘラやコテ、スクレーパーで汚れを取り除きます。
コンロの油汚れ
コンロの油汚れにも、先述したセスキスプレーを使用します。コンロにセスキスプレーを吹き掛け、キッチンペーパーで覆って1時間程度放置しましょう。
汚れのこびりつきがひどい場合は、割り箸を使ってこそぎ取るようにしてください。
プラスチック製お弁当箱のヌメリ
プラスチック製のお弁当箱のヌメリ取りにも、セスキスプレーを使いましょう。まずはお弁当箱の油汚れを拭き取り、セスキスプレーを吹き掛けてしばらく放置します。
時間がたったら洗剤をつけたスポンジでいつも通りに洗い、セスキスプレーや洗剤が残らないようしっかりすすいでください。
血液の汚れ落とし
血液の汚れを落とす場合にも、セスキスプレーが活躍します。血液が付いてしまった部分にセスキスプレーを直接吹き掛け、もみ洗いをしましょう。
頑固な汚れの場合は、2〜3時間程度漬けおきした後に洗濯します。
タバコのヤニ汚れ
こびりついてなかなか落ちないタバコのヤニ汚れを落とすのにも、セスキスプレーを使いましょう。スプレーをする前にヤニが気になる部分のホコリを取ってください。その後セスキスプレーを吹きかけて、キズが付かないようスポンジやブラシで優しくこすり、早めに拭き取ります。
最後に水拭きしたあと、水分が残らないよう乾拭きをしましょう。
ステンレスのくもり取り
曇ってしまったボウルやカトラリーなどのステンレス製品をキレイにするなら、鍋に入れた3リットルの水にセスキ炭酸ソーダを大さじ1溶かし、煮沸します。5〜6分程度煮沸したら取り出して冷ましましょう。
完全に冷まして布で磨くと、曇りがキレイになります。
スイッチ・ドアノブ
ドアノブやスイッチに付いた汚れを落とすには、約200ccの水にセスキ炭酸ソーダを小さじ1/2程度入れてよく混ぜたものを使用します。これを雑巾に浸し、汚れが気になる部分を拭きましょう。
なかなか落ちない汚れが気になる箇所は、先ほどの溶液で濡らしたキッチンペーパーを貼り付けます。しばらく放置してから拭き取り、最後に水拭きしてください。
シャツの襟や袖の皮脂汚れ
皮脂汚れで黄ばんだシャツの襟や裾には、台所でも活躍したセスキスプレーを使用します。黄ばみが気になる箇所に、セスキスプレーを吹き掛けて20分程度放置してください。時間がたったら軽く揉んで、洗濯機でいつもと同じように洗濯します。
照明器具のかさ
照明器具の掃除をするときは、電気を切るように心掛けましょう。照明器具のかさを外し、軽く汚れやホコリを落とします。セスキスプレーを吹き掛けると汚れが落ちてくるので、水で洗い流して拭き上げ、しっかり乾燥させてください。
汚れがこびりついている箇所があれば、スポンジなどでこすり落としましょう。
三角コーナーのヌメリ
三角コーナーのヌメリ取りにも、セスキスプレーを使用します。三角コーナーを空にして、セスキスプレーをまんべんなく吹き掛けましょう。数分放置したら、スポンジやたわしを使って汚れをこすり落とします。最後に水洗いをすれば完了です。
冷蔵庫の汚れ
食品を入れる冷蔵庫内の汚れも、セスキ炭酸ソーダで掃除できます。掃除をするときは食品を全て取り出し、冷蔵庫の電源を切っておきましょう。
汚れが気になる箇所に、セスキスプレーを吹き掛けて拭き上げた後、水拭きで仕上げます。冷蔵庫上のベタついた汚れも、セスキスプレーを使えばすっきり落ちるので試してみてください。
重曹の使用用途
次に重曹のおすすめの使用用途を紹介します。研磨作用のある重曹は、こびりついてしまった汚れに効果的です。また消臭作用もあるため、気になるニオイの解消にも最適です。
鍋の焦げつき
焦げついた鍋に1リットルの水と重曹を大さじ1杯入れ、できるだけ弱火で加熱します。沸騰してからも10分程度加熱し続けましょう。
時間がたったら火を止めて、一晩放置します。翌日になったら水を捨て、スポンジを使って焦げをこすり落としてください。
頑固な焦げ付きには、重曹を直接振り掛けて、スポンジやたわしを使ってこすり落とします。ただしアルミ鍋やフッ素加工が施された鍋は劣化の原因となってしまうため、重曹を使用しないようにしてください。
カーペットのニオイ
なかなか洗えないカーペットでも、重曹を使えばシミ付いてしまったニオイの改善に役立ちます。まず掃除機でカーペットに入り込んだホコリやゴミを吸い取ります。
カーペットに重曹を振り掛け、スポンジや布を使ってすり込みます。カーペットの奥まで重曹が届くように、しっかりすり込んでください。
一晩置いたら掃除機を全体にかけて、重曹を吸い取ります。重曹を吸い取るまでは、カーペットを踏まないように気を漬けてください。
靴のニオイ
水100mlに小さじ1杯の重曹を入れしっかりかき混ぜた重曹水を、スプレーボトルに入れて靴に拭き掛ければ、靴のニオイのデイリーケアができます。
ニオイが取れないほどこびりついてしまったら、お茶パックや古くなった靴下・ストッキングなどにカップ1/2程度の重曹を入れ、口を結んで重曹袋を作り、靴の中に一晩入れておきましょう。
茶シブ
カップやタンブラーに付いたしつこい茶シブを落とすには、熱湯と重曹を使います。カップやタンブラーに熱湯を注ぎ、小さじ1程度の重曹を溶かしてください。
しっかり重曹を溶かして、1時間程度そのまま置いておきます。時間がたったら中身を捨て、水ですすぎましょう。やけどをしないよう十分注意してください。
タイルの目地汚れ
タイルの目地に入り込んだ汚れは、重曹と少量の液体石鹸もしくは水を混ぜて作る重曹ペーストを使用します。目地に重曹ペーストを塗り込んで、キッチンペーパーかラップを被せ、10分程度放置しましょう。
時間がたったら歯ブラシで汚れをこすり、布で汚れを拭き取って水洗いをします。
ゴミ箱のニオイ
ゴミ箱のイヤなニオイは、ゴミ箱の底にキッチンペーパーを敷き、お茶パックに重曹を大さじ2入れたものを置いておけば防げます。あとはゴミ箱にゴミ袋を掛け、いつも通りに捨てるだけです。2〜3週間に1度取り替えましょう。
銀食器のくもり取り
くもってしまった銀食器をキレイにするには、アルミホイルと重曹を使います。プラスチック容器にアルミホイルを敷いて、重ならないように銀食器を置きましょう。
銀食器が浸かる程度に熱湯を注ぎ、熱湯1リットルに対し大さじ1程度の重曹を入れ、そのまま冷めるまで置いておきます。お湯が冷めたら銀食器を水洗いして拭き上げましょう。
セスキ炭酸ソーダと重曹を合わせた使い方
アルカリ性の高いセスキ炭酸ソーダと研磨効果もある重曹を組み合わせると、効率的にニオイやヌメリが解消できます。
三角コーナーの汚れ
セスキスプレーだけでは三角コーナーの汚れが十分に取れないと感じることもあるかもしれません。その場合は、前述した方法で三角コーナーの汚れやヌメリを落とした後に、重曹を振り掛けてスポンジやたわしでこすり洗いしましょう。
排水口のヌメリやニオイ
排水口のヌメリやニオイには、セスキ炭酸ソーダ、重曹の他に、歯ブラシや排水口用の掃除ブラシを用意します。まず重曹を排水口、ゴミ受け、フタに振り掛け、こすり洗いをしましょう。水で流したらセスキ 炭酸ソーダをまんべんなく振り掛け、10分ほど放置してこすり洗いし、水で洗い流せば完了です。
冷蔵庫のニオイ
冷蔵庫も、よりしっかりとキレイにしたい場合はセスキ炭酸ソーダと重曹を組み合わせるのがおすすめです。まずはセスキスプレーを使って、冷蔵庫の汚れを拭き取ります。その後、カップや空き瓶に重曹を入れ、ラップでふたをし、フォークで穴をあけ冷蔵庫内に置いておきましょう。
セスキ炭酸ソーダと重曹の注意点
最後にセスキ炭酸ソーダと重曹を使うときの注意点を紹介します。
セスキ炭酸ソーダ
強いアルカリ性の性質を持つセスキ炭酸ソーダは、アルミや銅、真鍮などに使うと変色の原因になります。 また、コーティング加工が施されていない木材や畳、本革に使用すると、劣化の原因になります。ワックスが剥げる原因にもなってしまうため、フローリングにも使用しないようにしましょう。
また衣類など布製品に使う際、シルクなどのタンパク質を含む素材にセスキ炭酸ソーダを使うと、生地を傷める原因になります。動物性の天然素材には使わないようにしましょう。
その他、セスキ炭酸ソーダを使用するときは、ゴム手袋を使うようにしましょう。強いアルカリ性の影響で、皮膚がかぶれたり荒れたりする原因になります。万が一、皮膚についてしまった場合は、しっかり水洗いしてください。
重曹
重曹もアルカリ性のため、アルミや銅、真鍮などに使うと変色の原因になります。また研磨作用があるため塗装された製品は塗装が剥がれてしまうことがあるので注意してください。
また、セスキ炭酸ソーダ同様、コーティングされていない木材、畳、本革、フローリングには使用しないようにします。重曹もアルカリ性ですから、使用する際にはゴム手袋を使いましょう。
セスキ炭酸ソーダと重曹を賢く使い分けよう
本記事ではセスキ炭酸ソーダと重曹の共通点や違い、向いている用途を紹介しました。どちらもアルカリ性の性質を持つセスキ炭酸ソーダと重曹ですが、それぞれ得意とする汚れが異なるため、汚れによって使い分けるのがおすすめです。目的に合わせて、うまく使い分けましょう。
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